ブノワ・ポチエ、エア・リキード会長兼CEOのコメント:
「世界の経済成長が緩やかな環境にある中、当グループは第3四半期において引きづづき売上増を達成しました。要因としては、好調なヘルスケア事業とエレクトロニクス事業、ラージインダストリー事業における設備稼働・増強、さらには新興経済での活況が挙げられます。為替相場はいまだ有利に作用していますが、その影響は軽減されています。
欧州での売上はヘルスケア事業の伸展が奏功し+5%となりました。工業事業でも回復の兆候が見られます。北米では、石油・ガス製造関連セクターでの成長鈍化が続いています。アジア太平洋地域では、日本での好業績が貢献しました。中国も経済成長速度は低下していますが、当グループの事業成長は引き続き一定のレベルを維持しています。
収益性は堅調で、当グループは競争力強化と有望な市場への投資を継続します。今後投下が決定している投資案件は20億ユーロに上り、現在開発中のイノベーションや技術とともに、中期的な成長を生み出す源泉となるでしょう。経済環境に大きな変化がなければ、エア・リキードは2015年も純利益増を達成できるでしょう。」
グループの2015年第3四半期総売上は4,097百万ユーロを計上し、対前年同期比報告ベースで+7.8%、比較可能ベース*で+4.6%となりました。ガス&サービスの売上は3,701百万ユーロで、報告ベースで+7.4%の伸びとなりました。また、対前年同期比比較可能ベース+4.5%、前期比で1%の増加となりました。為替はいまだ有利に作用していますが(+4.9%)、2015年上半期よりもその影響は軽減されており、エネルギーコストの不利な動向(-2.0%)を部分的に相殺しました。
新興経済圏におけるガス&サービスの売上はいまだ堅調で、比較可能ベースで+10.4%成長しました。また、当グループの活動と連動する工業生産のトレンドからすれば、ガス&サービス全体の売上成長は比較可能ベースで満足のいくものでした。
- ヘルスケア事業の売上は著しく+8.0%と先進国、新興国ともに大きく伸びました。在宅医療サービスへの需要増は長期的な傾向にあり、特に今期は好調であったハイジーン製品の売上や事業買収も奏功しました。
- エレクトロニクス事業の売上は、アジア地域、特に中国、台湾、日本の好調が牽引し、+12.8%の力強い成長となりました。全て製品ラインで売上は増加し、特にALOHAとボルテックス製品を含む先端材料は+38.2%と著しく飛躍を遂げています。
ラージインダストリー事業の売上は+6.5%で、数社の顧客による予定外の方針転換があった中、第1、第2四半期と比較してはっきりとした連続的な改善を示しています。主にドイツ、ベネルクス、中国そしてサウジアラビアにおける新規プラントの稼働・増強が成長を後押ししました。また、水素の出荷量急増は、特にヤンブーにおける増強によるもので、エアガスの需要は中国で継続、アメリカ合衆国で増加しました。
工業事業の売上は、対照的に-1.2%と減少しました。北米における出荷量は、石油関連業種の減速に引き続き影響を受けています。アジア太平洋地域では、オーストラリア市場での鉱業分野での停滞により減少する一方で、新興国における需要は高いレベルで推移しています。欧州は、シリンダー向け活動は低調でしたが、食品および製薬分野向けバルク製品の販売量が伸び、若干の成長が見られました。また、東欧における売上は堅調に伸びています。
エンジニアリング&テクノロジー部門の売上は比較可能ベースで+16.8%と増加しました。これは遅れていたラージインダストリーのプロジェクトがプラント販売に切り替えられたことによるものです。
効率改善効果は当初の9カ月で204百万ユーロに達し、年間目標の250百万ユーロに沿っています。調達、物流、エネルギー効率など継続的に行われる活動はオペレーションのパフォーマンス向上に寄与しています。
*為替変動、天然ガス価格変動、事業買収など非定常要因の影響を除く
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